ある女性漫画家の盗作騒動について
Author: JackDaniel | Posted: 05/10/20 21:02
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私はネットのニュースで知ったのですが,ある女性漫画家の漫画の中に複数,他の漫画家の絵をトレースしたものがあるという所謂盗作疑惑が問題になったとのこと。
しかも,講談社は,その漫画家の連載は中止,全単行本すべて絶版・出荷停止だとか。
おもわず忙しいのにまとめサイトとか見てしまいましたよ。で,思ったことですが・・・
確かに,一部の作品にトレースしたものがあるのは事実なんでしょう。反論もないし。
しかし,私はその類の話を嬉々として語っているサイトには嫌悪感を覚えました。
そもそも,その絵の権利者が言うならともかく,そうでもない匿名の第三者がよってたかって特定個人を叩くとは,一体何の関係・権利があって(または何の利益があって)人をけなして喜んでいるのでしょう。
ここぞとばかりに人の弱みを見つけると叩いて喜ぶ悪意に満ちた人間に思えます。もしかすると同業者とかなのかも知れませんが(過去に自分が同じようなことをやられたというのならわからないでもないですけど,匿名の集団ヒステリーには嫌悪感しか覚えません)。
また,講談社はこれに対して,その漫画家をまもるでもなく,ばっさり切り捨てました。関係あるなしにかかわらず全部の単行本を絶版とは。絶句です。
そりゃ,誰かの権利を侵害していた部分はあるでしょう。
でも,今の連載や絶版になったりしたものについて,漫画家自身の表現する権利だってあるはずじゃないですか。
おそらく契約上,講談社以外のところで出版というのは難しいのでしょう。
それにもかかわらず講談社は自社の保身のために全てを剥奪した。
これは正しいことなのか。なにかおかしくないか。
私がここまでこの問題に言及するのは,くだんの漫画家・・・末次さんが(これは言っておかないと不公平なのであえて書いておきますが)よく知っている人の知人だからです。会ったことも一度だけですがあります。
ただ,この件については,権利として侵害されたものに対して,奪われたものが大きすぎると考えます。漫画家は不当に権利を侵害されている弱者ではないかと感じてたのでコメントしたのです。
それは公平ではない。正義ではない。
窃盗をしたからと言って,死刑になるようなものです。
ぜひ,講談社にはこっそりと考えを改めてもらって,復活のチャンスを与えて頂くか,FA宣言を許してあげて(契約で変な拘束がかかっていなければいいのですが),どこか別の出版社でその才能を出版させてもらえるチャンスを与えて欲しいものです。
というか,表現の自由は一出版社があっさり奪っていいものではないんじゃないか。それは読者に任せればいい問題ではないのか(不買運動したい人にはしてもらえばいいわけだし)。
ちなみに,こういう問題も,もしかすると,末次さんに顧問弁護士がいれば,ここまでならずに済んだかも知れないと思います。
法的な解決が未発達な日本だからこその問題でしょう。
権利者が正当な補償をもらっているわけでもなく,侵害者が相当な対価をしはらったわけでもない。
例えば,速やかに権利者と講談社を交えて和解して,相当な対価を支払った上で公式に謝罪していたらどうなったのか。
本当に悔やまれてなりません。
また,今回今のところ自らも漫画家と同様の立場に立つはずの編集をしていた講談社は,自分で腹を切った(それなりの人気作家に死刑宣告した)以外の権利者への補償など一切してません。
これって,おかしくないですか?
この件は,正しい解決・・・自由(ここでは権利)と正義が守られたと思いますか?
末次さんを非難するだけの人たちには,そういう観点も是非もって頂きたい。
こういうのは,病気と同じですから,早めに医者に診せれば,というのがそのまま当てはまったりします。
幾らプロでも(いやそれを生活の糧にするプロだから,)個人としての独立自営業者は,本当に弱い立場です。
大きな組織というのは自己防衛のために相手の権利など露も考えませんから,正しい自己の権利の防衛,そのための顧問弁護士は必須なんじゃないかとも感じました。