「「弁護士は多すぎ」は本当か」などと述べる日経の愚かな社説

Author: JackDaniel | Posted: 08/02/10 10:43
Category: columns | Edit | [B]
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まず,日経ネットの記事を見て欲しい。

以下一部引用。

 「弁護士は多すぎ」は本当か
「日本弁護士連合会(日弁連)の会長選挙が、これほど注目されたのも珍しい。結果は順当に、従来の路線を引き継ぐ候補が当選したが、一連の司法制度改革を白紙に戻すよう主張して連続出馬してきた対立候補が投票総数の42%を集めた。
 前回の25%、前々回の33%と比べれば、大善戦といえる。原動力はただ1つ。司法改革のうち司法試験の合格者を大幅に増やし法曹(弁護士、裁判官、検察官)を大増員する計画への反発である。」

まず,ここに既に誤りがある。「法曹(弁護士,裁判官,検察官)を大増員する」のは嘘であろう。裁判官や検察官が激増するという話は聞いたことがない。この数年の弁護士の増員に比べ,裁判官や検察官は微増にとどまっている。弁護士だけのねらい打ち増員の話です。

「(中略)・・・増員に反対するのは、次のような現状認識による。「法曹への国民の需要は増えていない。現に仕事にあぶれる弁護士がでている。本当だろうか。」
本当です。知り合いの事務所にもいわゆるノキ弁として就職して仕事を与えてもらっている状況の人がいることを知っています。就職口がないといって,卒業してからやっと決まった人にも話をしています。
社説を書いた人間は,又聞きや,就職難とは無関係な偉い人としか話をしてないのではないでしょうか。

 弁護士不足の危機を感じるこれらの業務は、手間がかかる割に報酬が低いところが共通する。「仕事にあぶれる」は有り体に言えば「もうかる仕事にあぶれる」なのか。

違います。国選業務と扶助業務だけをやっていたら,弁護士業務は成り立たないでしょう。
おそらく,事務所の経営もしたことがなく,何もまともに売ったことがない新聞記者(まあ,社説を書くのだからたぶん,社内的にはそれなりのひとでしょうが)にはわからないでしょうが,事務所を成り立たせるための経費というのがかなりかかるものなのです。
現在,東京にある法テラスの相談所などは弁護士会の提供する場所に無償で滑り込んできたり,弁護士会が積極的に援助しているから成り立っているのです。
赤字になる業務をなぜ率先してやらねばならないのか。なぜ弁護士だけボランティアをしろと強制されるのか。
現在,東京パブリック(弁護士会の負担で設立され,民事扶助事件の割合3割と言われている)は勤務弁護士が徹夜をしても仕事が追いつかず,給与も平均的弁護士より低いとして東京弁護士会が来年から家賃の負担をすることになってます。
北千住パブリック(国選事件を主にやっている弁護士会の負担で設立された事務所)は,もともと家賃は無償です。全ての事務所経費を反映させたらやっていけないからです。

要するに,弁護士全員の負担でそういうこともしているわけです。弁護士会に取材もしないでよくそういうことがかけると思います。もっとこれをかいた人間は足と頭を使うべきです。きちんと新聞記者なら新聞記者の仕事をするべきでしょう。

「 「大幅増員すれば弁護士間の生存競争がひどくなり、人権の擁護・社会正義の実現を目指す仕事には手が回らなくなる」。増員反対派の、こんな言い分にうなずき、法曹は増やさないほうがよいと判断する国民はどれほどいるだろう。」
そりゃ,あなた方が取材もせずに誤った情報を伝え続ければそうなるでしょう。そういうのをマッチポンプ,といいます。

「 日本の司法は、大方の国民の役には立たない「2割司法」と酷評されてきた。司法改革の大目標にすえた、そこからの脱却にはまず法曹の大幅増員が要る、と再確認したい」

誰が再確認するのか。主語はどこ?
あなた,そう,あなただけですよ。そんなこといってるのは。
それと,合格者が減って困るロースクールとか。

ほんと,あたまにくる記事です。
そりゃ,多少は人数を増やせと言うことに一理あることは知ってます。
でも,方法がおかしいから考え直すと言っているのに,こういう一面的な記事で世論操作をしようとする。
日経をはじめとするマスコミはどこのだれの手先なのかと疑うくらいです。

 

頂いたコメント

1 :  : 09/01/04 14:10 ID:???

ノキ弁ですら雇われず宅弁になって仕事が無い人がいる一方で、~パブリックは徹夜するほど忙しいというこの矛盾。
社会的効率は最悪でしょう。

2 : es@博士(ポケモン) : 08/02/11 21:00 ID:???

現在,東京パブリック(弁護士会の負担で設立され,民事扶助事件の割合3割と言われている)は勤務弁護士が徹夜をしても仕事が追いつかず,給与も平均的弁護士より低いとして東京弁護士会が来年から家賃の負担をすることになってます。

やっぱり弁護士の数は足りないんじゃないのか・・・。
最近、救急車でたらい回しにされた挙句に手遅れ、といったことが報道されているけど、同じようなことが司法の分野でも起こったりするかもなぁ。消滅時効の期間も短縮の方向で見直しとか言われているようだし。

弁護士になったからなのか、家庭を持ったからなのか、よく分からんけど、学生時代のJDからは想像できない方向に変わりつつあるなぁ。そういや相変わらず家庭も持てずの俺様は、4月から最近話題の高学歴ワーキングプアの仲間入りだ。何が平均なのかよく分からんけど、給与も平均的事務職員より低くて大丈夫だけど、仕事ねぇか?

 

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