札幌高裁判事:「弁護士増やせば質低下」同窓会HPに投稿
Author: JackDaniel | Posted: 09/07/11 13:11
Category: monolog | Edit | [B]
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それはそうと,弁護士増える>質下がるの話については,
1.単なる年寄りが若い者はなっていないという話し
2.人数が増えてもともとの論理レベルやスキルが低い人が司法試験に合格してしまう話
3.人数が増えて弁護士が増えて,就職先がなくなってOJTができなくなっている話
4.法科大学院制度が能力以外の選抜をしているので,そのせいで単純に司法試験一本の時代よりも適性が低い人が多くなっているという話
の4つが混ざっている様な気がします。
1.は無視しておいていいとしても,現実問題として2.の割合は増えると思います。
しかし,2.も人数が増えた以上不可避であり,その後の自主勉強や弁護士会なりの教育でどうにかがんばったりしていくしかない話です。
昔から「間違ってうかっちゃったなー」という人は必ず一定数いたはずで,それでも研鑽してやってきたはずですし,そうせざるを得ないでしょう。
僕だって,合格率は変わらずとも昔より人数が増えた時代に合格している口ですから,昔の司法試験に合格した先生方よりは少なくとも司法試験で試せる論理レベルでは低い適性しかない,ということは十分あり得ます。
それでも,人数を増やすということが既定路線ならあきらめることなのだと思います。
本当に問題なのは,3.とか4.とかです。
3.は既に就職難という形で目に見えるようになってきています。
就職したとしても,それでよいという話でもないのですが。例えば,僕は消費者事件や労働事件をやりますので,訴額も小さな事件も結構あるのですが,そうすると大きな事務所の一番若手が担当になっていたりすることもあります。
そんななかには,到底話にならないような書面を作ってきて一期日で試合終了とか,内容証明が明らかにヘン,訴状で請求すべき所をしらずに請求していないなどのひどい例が散見されていますが,だいたいが一般民事の事務所で最近の状況からやむなくこの1,2年で60期代を大量に採用したところや,いままでイソ弁などちゃんととったことがないところが多い印象です。
法曹の仕事が法科大学院と研修所の3年程度で全て学べるわけはありませんから,現場でちょっと先輩が見て上げればそれで済む話のレベルの根本的なミスなのですが,見て上げることができる余裕のある先輩がいなかったりするとどうしてもそうなってしまうのだと思うことがあります。
最近は,法テラスの無茶な価格設定や国民の要求の高度化もあって,低価格での仕事を受けざるを得ない割に依頼者の要求は高くなっていますから,ゆっくり訴訟技術を学ぶヒマは昔のようにはありません。
もう少し,法曹人数の増加を緩やかにして,OJTができる受け入れ先の事務所を徐々に増やすとか,そういった方法をとらなければ,数年後,この高裁判事が畏れていたようなことが,各地の裁判所で延々繰り返されるに違い有りません。
ともあれ,それだけではなく,裁判所にも訴訟遅延の理由はあるだろう,というのも本音ですが,それはそれとして。